最近のDITA-OTにまつわる動向を見ていて思うこと

最近、DITA-OTの開発は求心力をなくしているなぁと思います。亜種が氾濫していて、本家本元の品質アップ、機能改善がなおざりになっているように見受けられます。
DITA-OTの亜種には、以下のようなものがあります。

  • DITA for Publishers

これはDITA-OTのプラグインの一つですが、かなりの部分がDITA-OTのネイティブの機能とオーバーラップしています。

  • ツールベンダーが製品にバンドルするもの

XMLmindは、XMLmind DITA ConverterというDITA-OTのalternativeを開発し、オープンソースとして公開しています。XMLmind DITA ConverterはDITA-OTとは全く別物です。その他主要なXML Editor(Oxygen, XMetal, Arbortext Editorなど)も、DITA-OTをバンドルしています。私が知る限り、Oxygenは本家本元のDITA-OTにほんとんど手を加えずにバンドルしています。その他のXML EditorがバンドルしているDITA-OTがどの程度カスタマイズされているのかはよく知りませんが、日本で販売しているものは日本語もちゃんと出力できると言っています。本家本元のDITA-OTはちゃんと日本語を出力することができないので、それなりのカスタマイズはしているのだと思います。

DITA自身オープンな規格なので、いろいろな人がパブリッシングソフトウェアを開発するのは勝ってな話です。米国などでは、DITAがかなり普及しているので、それに見合った格好でDITA-OTの亜種が増えてくるのは健全なように思えます。しかし、日本ではDITAはあまり普及していません。にも関わらず、亜種ばかりが増えるのはありがたくない話です。亜種を増やす前に、本家本元がちゃんと日本語を出力できるようにして欲しい。そう願うのは私だけでしょうか。